110年受け継がれるヤンマーの価値観「HANASAKA」とは?話題の新スポットYANMAR TOKYOと紐解く

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2023-01-30 15:00
SPONSORED BY ヤンマー
1月13日、東京・八重洲にヤンマーが手掛ける複合施設「YANMAR TOKYO」がオープン。クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏がデザインした「ヤンマー米ギャラリー」や、『料理の鉄人』などを手掛けた放送作家・脚本家の小山薫堂氏が監修し、『La Brianza』オーナーシェフの奥野義幸氏がプロデュースするレストラン「ASTERISCO(アステリスコ)」などが軒を連ねる話題の施設となっています。

そして「YANMAR TOKYO」の開業と同時に発表されたのが、これまで、そしてこれからも受け継がれるヤンマーの価値観「HANASAKA(ハナサカ)」です。人の可能性を信じ、挑戦を後押しするという、同社の礎にある「HANASAKA」が対外的に発表された意義とは? 未来につながるキーワードについて紐解きます。

ヤンマーが110年受け継ぐ「HANASAKA」とは?
「HANASAKA」とは、いったい何を意味するのか? YANMAR TOKYO開業に際し、同社の山岡健人代表取締役社長兼CEOはこう語りました。

「サステナブルとは、『人は未来をよりよくできる』と信じることではないかとヤンマーは考えています。世代から世代へ、可能性のバトンをつなぐこと、明日を作り続けていくこと、その想いを体現するのが、『HANASAKA』という考え方にほかなりません」

1912年に発動機メーカーとして誕生したヤンマー。1933年には世界初のディーゼルエンジンの小型実用化を成し遂げ、労働者の負担を軽減し人々の暮らしを豊かにしました。それ以降も農業機械や船舶、建設機械などの領域でイノベーションを実現し続け今日に至ります。

そんなヤンマーには創業者である山岡孫吉から継承されてきた「美しき世界は感謝の心から」という言葉があります。自己の利益だけでなく、他者への感謝を忘れず、人とその可能性を大切に育んでいくという社会への想いが込められています。

これはまさにいま、私たちが目指しているサステナブルな社会のゴール。孫吉は110年も前からそんな未来を想い描いていました。現在でもその理念は「人の可能性と挑戦を大切にする」というヤンマーの価値観として脈々と受け継がれ、それが「HANASAKA」として表現されています。

会見では「ヤンマーは『人の可能性を信じる会社』であり、『あらゆるチャレンジを後押しする企業文化』があります。『HANASAKA』とは、花が咲くのではなく、花を咲かせること、咲かせ合う心を持つこと。すべての人は未来のためにあり、人が花咲くことが未来に花を咲かせます」とも語りました。
美しく咲き誇る桜をモチーフとした「HANASAKA」のロゴ。
ロゴマークはクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏がデザイン。佐藤氏は同社が100周年を迎える2012年よりブランドのディレクションを担当しています。現在のロゴマーク“FLYING-Y”は佐藤氏によるもので、YANMARの「Y」と豊作のシンボルである「トンボ(オニヤンマ)」の羽をモチーフに生まれました。実は“FLYING-Y”とHANASAKAのロゴは深く関わっていると佐藤氏は語ります。
「ヤンマーのロゴマークである“FLYING-Y”を重ね合わせることで、HANASAKAの桜の形が作られます。創業以来ヤンマーとHANASAKAは一体であり、そのことを表現しました」

「HANASAKA」とは、人の可能性を信じて応援し、豊かな未来へバトンをつなぐこと。いま、ヤンマーは、この価値観を自社の成長エンジンにとどめるのではなく、社会と共有したいと考えています。産業やスポーツ、文化の発展、さらに社会課題への取り組みなど、あらゆる領域で次世代の人の可能性を育み、そのチャレンジを後押しすること。それが、未来に花を咲かせるサステナビリティの実現につながります。今回、この価値観を対外的に発信した意義がそこにありました。

「HANASAKA」を発信する新たな拠点となるYANMAR TOKYO
ヤンマーは2016年にブランドステートメントとして「A SUSTAINABLE FUTURE」を、昨年2022年にはカーボンニュートラルを目指す「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を発表。次の100年を見据える中で、単なる産業機械の生産・販売にとどまるのではなく、社会そして人々をより豊かにすることを自社の存在意義とし、持続可能な社会を目指しています。

それは創業者・孫吉の描く「美しき世界」にも通じます。「HANASAKA」の輪が社会に、そして未来に広がっていく、そんな社会の実現を目指しヤンマーの価値観を発信する新たな拠点として、「YANMAR TOKYO」がオープンしました。
ヤンマーの価値観について、長屋明浩取締役CBOは
「ヤンマーの事業はB to Bと言われますが、私どもは、B to B to Cだと思っています。最終的には必ずお客様と繋がります。だからこそ生活者との接点が多いこの場所をオープンしました。人を育てていく、人を大切にしていくということが、『A SUSTAINABLE FUTURE』そのものにも繋がっていく」と語ります。
オープニングセレモニーでは花咲く次世代を代表してタレントの井上咲楽さん、アーティスト・藤井桜子さん、セレッソ大阪堺レディースの小山史乃観選手が参加。

HANASAKAの第一弾プロジェクトは「米」。
米の可能性を体感できる注目の施設がオープン
「YANMAR TOKYO」は地下3階・地上14階建の複合施設として東京・八重洲にオープン。日本の中心から「HANASAKA」を発信していきます。プロジェクトの第一弾テーマは「米」。日本の食文化と農業の中心であり続ける「米」に着目し、その歴史と魅力を伝えることで、米の消費喚起や一次産業の活性化、次世代のイノベーションにつながる価値観を発信します。その全貌をご紹介しましょう。
ヤンマー米ギャラリー
YANMAR TOKYOの1階フロアでは、クリエイティブディレクター・佐藤可士和氏が手掛けた、入場料無料の体験型施設「ヤンマー米ギャラリー」を展開。
施設内にある自分の性格を米の品種に紐づけてその特徴を学ぶ「お米の性格診断」と、米作りの課題と実際の解決策とを組み合わせるゲーム「お米づくりの知恵」ではインタラクティブな学びを体験できます。

また各所にクリエイターであり茅葺き職人でもある相良育弥氏が手掛けた稲藁のアートが飾られ、クラフトマンシップと最新のデジタルコンテンツが融合した空間では、お米の未来を担う子どもたちの自由で独創的なイマジネーションを掻き立てていきます。
会場には稲藁でできたヤンマーのロゴ「FLYING-Y」が設置され、食と農、そしてアートといった多様な米の文化を同時に伝える。

新たな“食”の可能性を引き出す場「YANMAR MARCHÉ TOKYO」
2階の複合店舗「YANMAR MARCHÉ TOKYO(ヤンマーマルシェトーキョー)」には、ヤンマー直営のレストラン「ASTERISCO(アステリスコ)」と、日本中の特産品を販売するANA Xの直営店舗「TOCHI-DOCHI(トチドチ)」がオープン。生産者と生活者、そして地域をつなげ、新たな“食”の可能性を引き出す場となっています。
ASTERISCO
ASTERISCOは、放送作家・プロデューサーの小山薫堂氏が監修し、La Brianza(ラ・ブリアンツァ)オーナーシェフの奥野義幸氏がプロデュースするイタリアンレストラン。こだわりの米と四季折々の旬の食材を、その食材の魅力や生産者のストーリーと一緒に届ける“対話型”のサービスを特徴としています。

ひとつひとつの食材への興味は地域とのつながりを生み、また和食に留まらない米料理の提案は料理人や食が大好きな生活者のクリエイティビティを育てます。米の未来への可能性を感じるレストランです。
TOCHI-DOCHI
TOCHI-DOCHIでは、第一弾として「鹿児島県北薩摩地域」をフィーチャー。今回の特集では、ASTERISCOのメニューに同地域の食材を加えるほか、その土地でしか手に入らない厳選した特産品を販売しています。

商品には自治体発のものから、地元企業のものまで独自の視点でセレクト。まだ全国的に知られていない特産品に焦点を当て、地域の情報を発信していくことで、地方への誘客を図るなど、地域活性化にも貢献します。

またこちらの店内にはキッチンを備え、土地ごとの魅力ある商品を紹介するだけでなく、生産者・生産地とお客様をつなぐワークショップも予定されています。

米の魅力を伝えるフード店舗を展開
地下1階・地上1階では「米」のテーマに見合うフード店舗を展開。気軽に米に親しみ、新たな発見を得られる場を提供しています。
海苔弁 八重八
地下1階には、「海苔弁 八重八」がオープン。こちらも小山薫堂氏が監修で、羽釜で炊き上げた特別栽培米のコシヒカリと、初摘みの三河湾産海苔を使用した絶品の海苔弁当をテイクアウトすることができます。

大地の恵みである米と美しい海で育まれた海苔が箱の中で一つに。この海苔弁をきっかけに豊かな自然あふれるサステナブルな未来へと繋がるよう、想いを込めて作っています。
KOME-SHIN(米心)
1階では日本各地の多様な品種を販売する米専門店「KOME-SHIN(米心)」が出店。「ワインのようにお米を楽しむ」をコンセプトにお米2合をガラスのボトルに入れた「RICE TERROIR(ライス・テロワール)」を販売しています。

土地を意味するフランス語の「テロワール」とはワイン用語では自然環境要因の意味。同じ品種でも気象条件や土、生産者の技術によって味が変わることは米にも言えることから、生産地や生産者、栽培方法まで細かく情報を提供しています。

生産者のたゆまぬ努力から生まれた食材と一期一会で出会い、大切にしながら味わうこと。そんな生産者と生活者の豊かなつながりをここで体験できます。

パッケージに掲載されている五ツ星お米マイスター・橋本儀兵衛氏が実際に食味をし、指標化した「お米のおいしさバロメーター」を参考にしながら自分好みの米との出会いをたのしみたいですね。

需要減少や燃料価格の高騰など、米を取り巻く現在の課題は様々。第一弾プロジェクトでは米や食を支える人たちにスポットをあて、その魅力を伝えることによって需要喚起、更には農業活性化へアプローチしていきます。食と農を通して人と社会のサステナブルな好循環の起点を作っていく場所、それがYANMAR TOKYOです。

広がる「HANASAKA」の輪。今後の展開は?
YANMAR TOKYOの地下1階には「HANASAKA STAND」が設けられています。ここでは第1弾プロジェクトに先立って、ヤンマーが取り組んできた「HANASAKA」に関連する取り組みが紹介されています。

例えば、スポーツ分野では、ゴルフやマリンスポーツのほか、サッカー選手の育成に貢献。2007年にはセレッソ大阪の育成サポートクラブ「ハナサカクラブ」発足させ、選手の育成と長期サポートを実現しています。

また、アート分野では誰もが気軽にアートに親しめる壁画(ミューラル)「HANASAKA MURAL(ハナサカ・ミューラル)」を創設。アート分野で花を咲かせるアーティストを応援しています。

今後もこのようなスポーツやアート振興のほか、社会課題への啓蒙など多岐にわたるプロジェクトが展開していくとのこと。

この先100年続く企業に求められるもの。それは高い製品力だけでなく、よりよい社会を見据えた企業の価値観やビジョンではないでしょうか。「HANASAKA」という価値観をしっかり社内に浸透させ、全員がその価値観をもったうえで、社会へと広げていくことを考えているヤンマー。ヤンマーが創るサステナブルな未来への期待が膨らみます。

写真提供/ヤンマー 取材撮影/綿谷和智 取材・文/吉田大吾
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