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LIXILが取り組む、心のユニバーサル?体験授業で義足への理解が加速
LIXIL
2020.03.06 10:00
東京2020パラリンピックの開幕まで、とうとう半年を切りました! 22競技・540種目が行われる東京2020パラリンピックでは義足アスリートたちの活躍に期待が集まりますが、実際に選手が使用するスポーツ義足を間近で見たり、仕組みを知る機会はなかなかありません。そんななか、体験用のスポーツ義足を実際に装着し、義足や障がいについて学ぶことができるスポーツ義足体験授業「ユニバーサル・ラン」が小学生を対象に行われているのを知っていますか? 実際に授業を体験した子どもたちの8割強が“障がいのある⼈をより⾝近に感じるようになった”というデータも。今回はそんな「ユニバーサル・ラン」の内容と体験した小学生に起きたさまざまな意識の変化についてお伝えします。
「スポーツ義足体験」と「座学」で子どもたちに“心のユニバーサルデザイン”を
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スポーツ義足体験授業「ユニバーサル・ラン」は、東京2020オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナー(住宅設備部材&水回り備品)のLIXILが行っています。2017年4月から、全国の小学5・6年生を対象に活動を実施。その数は、228校、16,156人(2020年1月31日現在)にものぼります。「ユニバーサル・ラン」は義足を使用する障がい者アスリートが講師となって、義足を使用したリアルな日常について話し、小学生からのさまざまな質問に答えます。
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講師を中心に小学生が車座になり、講師が義足を外して切断した脚を見せたり、「触ってみる?」と投げかけたり。最初は「怖い」「痛そう」と少し驚いていた子どもたちも、講師とやりとりするうちに心の壁を取り払い、積極的に交流するように。また、実際にスポーツ義足を装着して歩く体験では、義足をつけて歩くことの難しさや段差の危険性などについて、楽しみながら学ぶこともできます。こうした「座学」と「スポーツ義足の体験」を通して、子どもたちに多様性への理解を深めてもらうことが「ユニバーサル・ラン」の目的。授業を終えると、満足そうに目を輝かせている子どもが多いのが印象的です。
授業を通じて「東京2020パラリンピックを応援したい」という児童は約9割に
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「ユニバーサル・ラン」の活動を始めて3年目の2019年10〜11月、LIXILがこれまで授業に参加した小学生にアンケート調査(※1)を実施したところ、興味深い結果が得られました。

まず、「障がいのある人をどのくらい身近に感じていたか」を5点満点で聞くと、「身近に感じる(5〜4点)」と答えた児童は授業前は25.1%でしたが、授業後にその数は80.9%にまで増加。つまり、体験授業を通して、“障がいのある人をより身近に感じるようになった”ことがわかります。
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また、「授業を通して感じたこと」(複数回答)では、「義足で歩くことの大変さ」(73.1%)、「障がいがある人の大変さ」(70.0%)が上位に。さらに、「努力することの大切さ」(59.9%)、「バリアフリーやユニバーサルデザインの大切さ」(54.5%)が半数を超えました。続いて「他の人を思いやる気持ち」(44.9%)、「障がい者もみんなとあまり変わらないこと」(42.0%)も4割以上。こうした結果は、障がい者など自分とは違う立場の人の目線で物事を考え、思いやる心を持つという“心のユニバーサルデザイン”が子どもたちに芽生えていると言えるでしょう。また、早くからバリアフリーやユニバーサルデザインの大切さを実感する子どもが増えることで、多様な人々がより暮らしやすい社会の実現につながるかもしれません。
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さらに、授業の後に子どもたちが実際に何かアクションを起こしたかどうかも気になるところ。「授業後に実行したこと」(複数回答)で最も多かったのは「東京2020パラリンピックや選手について本やインターネットで調べた」(34.0%)で、以下「ユニバーサルデザインなどについて気にかけるようになった」(16.6%)、「障がい者スポーツに参加したり体験したりした」(9.7%)などの順となり、何かしらアクションを起こした児童は55.7%と半数以上に! 「ユニバーサル・ラン」を通して心や考え方に変化が訪れ、自分なりに実行に移した子どもが多いことは驚きです。
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また、「東京2020パラリンピックを応援したい」という児童は約9割にものぼりました(※2)。
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「ユニバーサル・ラン」で実際に障がい者アスリートと触れ合い、スポーツ義足をつけて走る姿を目の当たりにすると、「東京2020パラリンピックを観戦したい!」「選手を応援したい!」という気持ちが高まる子どもが多いことが分かります。そんな子供たちの気持ちに応えるべくLIXILでは、「ユニバーサル・ラン」を通じて、東京2020パラリンピックに興味を持った子どもたちを競技場へ招待する「LIXILユニバーサル・ラン“キッズ応援団”」を実施中。
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「ユニバーサル・ラン」に参加した児童を対象(※)に、東京2020パラリンピックの陸上競技へ1組2名様(合計125組250名様)をご招待。選手の活躍を間近で応援することで興奮し、感動し、さらにユニバーサル社会を実現するための気づきも得られるかもしれません。
(募集は2020年3月31日まで)
(※)「ユニバーサル・ラン<スポーツ義足体験授業>」に参加した児童(卒業生・在校生)と保護者の方を対象
>> LIXILユニバーサル・ラン“キッズ応援団”
義足アスリートと子どもたちの心の交流を通じ、義足や障がいへの理解を深め、ユニバーサルデザインの大切さに気づくきっかけともなっている「ユニバーサル・ラン」。LIXILのこうした取り組みがますます社会に広がり、すべての人にとって住みやすいユニバーサル社会が実現することを期待したいですね。
注釈)
※1:アンケート調査は授業を受けた小学校に依頼し、計64校、児童3,298名・教師157名が回答。

※2「2020年パラリンピックやパラリンピック選手の応援意向」(単一回答)で、「テレビなどで応援したい」(87.6%)、「チケットが手に入ったので会場で応援する」(1.9%)、「これからチケットを手に入れて会場で応援したい」(5.2%)の合計が94.7%。
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